【2015春アニメ】Fate/stay night -Unlimited Blade Works-OP Aimer (エメ)「Brave Shine」レビュー
まず、冒頭に注目して欲しい。
アーチャーの心象風景である無限の剣に囲まれ天を仰ぐ彼。
守護者となってからでさえ理想に裏切られ続けた彼の心の悲哀、人の世への侮蔑が重々しいギターサウンドによって表現されている。
なぜ、いちサーヴァントでしかない彼がこんなにフィーチャーされているのか。
テレビアニメ第一作のFate(セイバー)ルートでは、素性が謎のまま「別に、アレを倒してしまっても構わんのだろう?」とカッコイイ死亡フラグを建て、カッコイイポーズと共に早々と聖杯戦争を退場し、あちこちでネタにされた彼。
ネタにされて終わるだけの存在ではない。
今回アニメ化されている「Unlimited Blade Works」はそんな彼の謎に迫るルートである。
物語が進むにつれて、主役級の待遇である謎が溶けていくだろう。
もちろん主人公である衛宮士郎のための曲でもある。
前クールOPでは「ideal white」のようにテンポの早い疾走感あふれる楽曲だったが、今回の重々しいミドルテンポの楽曲は、セイバーが囚われ、圧倒的苦戦が予想される今回、もがき苦しみ、自らの運命と立ち向かっていく士郎の奮闘の様子とも上手くマッチしている。
歌唱と作詞を担当するのは、Fate/stay nightの後日談である、PS Vitaゲーム「Fate/hollow ataraxia」の楽曲を担当した、Aimer(エメ)。
※作詞はaimerrhythm名義
昔、声帯を痛めてしまった彼女はその傷が原因で現在の歌唱法と声質になったという。
その独特の歌声だが、Fateの世界観と上手くマッチしている。
あまりアニソン系のライブではヘドバンする人は見かけないが、思わずヘドバンさせられてしまいそうな楽曲だ。
衛宮士郎の(Brave=勇敢さ)は、聖杯戦争を照らす(Shine=光)となり得るのかーーーーーー
Fateシリーズに新たな名曲が誕生した。
Aimer (エメ)「Brave Shine」
作詞:aimerrhythm
作曲:小山寿
編曲:玉井健二・大西省吾